ダンス作品《Gebrauchsanweisung zum Verschwinden / 『 私 』が消える時》は、振付家・皆藤千香子が、「消えること」を「社会の中でどのように私達は存在するか」という疑問を解決するアクティブなプロセスと解釈して創作した作品。「消えること」とは、その痕跡を残しながらも、今は過去となった存在を暗示するが、それは同時に、現代社会における個人主義の優勢に対して働きかける手段と見ることもできる。皆藤はドイツ在住のアーティストとして、故郷「日本」に対していただく社会的・文化的な意識や摩擦を、作品でパフォーマンスとして突き詰めている。
皆藤千香子 CHIKAKO KAIDO
コンテンポラリーダンス振付家、ダンサー。ドイツのフォルクヴァング芸術大学ダンス科、大学院振付家コース卒。フォルクヴァングタンツストゥーディオ(ピナ・バウシュ、ロドルフォ・レオーニ主宰)のダンサー、振付家を経て、2010年より、主にドイツ、デュッセルドルフにおいて活動中。横浜ダンスコレクションMasdanza賞、2009、2012年、クルト・ヨース賞ノミネート、Masdanzaグループ部門2位、ソロ部門審査員賞など。大学時代からヨーロッパ各地のダンスフェスティバル、日本、韓国で作品を上演。ドイツにおける単独公演としては、2014年"Home Hazard"、2015年"Azamino-Tokio"、2016年"Die Insel 島"、2017年"Gebrauchsanweisung zum Verschwinden/「私」が消える時"、2018年5月予定"We Need Fiction"と毎年新作を発表。クラシックバレエ、モダンダンス、舞踏に影響を受けた身体表現とピナ・バウシュ的なダンスシアターの手法を使いながら、独自の表現を追求している。ダンサーとしての活動は、ソロ作品の発表のほか、2009年からジャン・サスポータスのプロジェクトに参加。近年は、齋藤徹、喜多直毅らジャンルを超えて活躍する音楽家や現代美術家とのコラボレーションが高い評価を得ている。公式HP www.chikakokaido.com
■Ryugoro Kuze Solo Butoh Performance 久世龍五郎ソロ舞踏公演 『蝉の脇腹』"a flank of cicada" 緊迫は、一瞬ではなく、怠惰に永続する。 "Tension" is permanent lazily, not instantaneously.
『蝉の脇腹』"a flank of cicada"
緊迫は、一瞬ではなく、怠惰に永続する。
"Tension" is permanent lazily, not instantaneously.